無料アクセス解析
アーカイブ :2004年08月14日 まんぼう亭新漫画乱読日記
FC2ブログ

まんぼう亭新漫画乱読日記

漫画文庫の話よりWebラジオやうどんの話が多い今日この頃です

2004年07月 | ARCHIVE-SELECT | 2004年09月

≫ EDIT

『うさぎ月夜に星のふね』/萩岩睦美,集英社文庫〈コミック版〉

銀曜日のおとぎばなし、小麦畑の三等星。
ファンタジーというか、ホントにおとぎ話・昔話を「漫画」というメディアに
変換させる天才的な漫画家、萩岩睦美。

なんかやたら持ち上げているように書いてますが、実際もちあげてます。
この人は間違いなく、天才メルヒェン。


さて、この話。

お寺の和尚さん、子供もなく一人寂しく暮らしておりました。
ある七夕の夜、助けた2匹の子タヌキ。
「人間になってあらわれておくれ」と短冊に願いを込めて、タヌキでも
いいから出てきておくれと願いました。

願いは叶いました。
2人の「二頭身の」女の子が、お寺にふらりと現れたのです。
名前を覚えていなかった二人に、おしょさんは「トメ」「ヨネ」と名前を付けました。
それはおしょさんの初恋の二人の名前。。。

かたや力持ち、かたや超天才のその二人は、近所にあった学校、「高校」に入学。
いきなりの飛び級、でも天才のトメちゃんにはお茶の子さいさい。

そこでは「タロちゃん」という転校生も一緒に入ってきました。
ちょっと細い線のいい男。
クラスメイトでちょっと斜に構えているユカちゃんも気になっておりました。


そんなある日、地面が突然砂場になる奇妙な事件が次々に発生。
それは地球外生物(エイリアン)による侵攻作戦だったのです。

真っ先にそれを知るヨメトネ。
謎の転校生にして不思議な存在のタロちゃん。
父親は父親で、母親がややこしいという家庭環境を持つユカちゃん。
彼らははたして、この地球の危機を救えるのでしょうか!?


描く人間が描くと、すんげぇシリアスになる作品。
「エイリアン」が「地球」を「侵略」して、あまつさえ地球上の生命体を
すべて「滅亡」させてやろうとしているこの状況だけでも、どんだけシリアスに
なろうかという作品。


登場人物が「二頭身」ってことでまず「台無し」笑。
地球侵略の片棒を担いでいたロボットが廃棄され、二人の前に落っこちてきて
それを直してあげるっていうのは良いとしても、パンダ型に「改良」?してしまうのは反則。

そして。
電車の中でも涙をこぼしてしまう(目の前に座っているオヤジに変な顔された)
ほどの、感動・・・というか感情がぶわぁ~っっと噴き出してしまった
エンディング。
この結末は読み始めからある程度見えていたにもかかわらず、その結末への
持って生き方にボロボロと泣かされた。
そんな「ずるい」作品。あぁくそっ。


ホントは恐いアンデルセン童話、でしたっけ?(全然違う)
子どもに読み聞かせているグリム童話は、実はおぞましい裏があるんですよ、
みたいな桐生操のベストセラーですが(わかってるじゃねぇかよ)。

グリム童話とは言わないけれど、それと良い勝負です、これも。
ホントは恐いんだけど、二頭身がそれを恐く見せない。
それでも、人間の感情の豊かさ、人間愛、「伝えたいこと」はしっかりと
伝えている、まさに「童話」的な作品です。


自分に子どもがいたらまず読ませちゃうな。


スポンサーサイト



| 漫画文庫感想文 | 00:00 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

2004年07月 | ARCHIVE-SELECT | 2004年09月