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アーカイブ :2004年07月26日 まんぼう亭新漫画乱読日記
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まんぼう亭新漫画乱読日記

漫画文庫の話よりWebラジオやうどんの話が多い今日この頃です

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『いつか夢の中で』/遠藤淑子,白泉社文庫

ぐーたらで通販好きのお姫様と、そのお姫様に酷い目にばかり遭わされている
暗黒森の魔法遣いの、かぎりなくギャグにちかいラブコメディ。


ちゅうかね。
通販好きのお姫様って。。。何よ!?笑
その時点(っていうか冒頭のくだり)で、もうすでにまったりとした
遠藤ワールドに突入していったわけですが、これがまた、いつにもまして
まったりハラハラ展開とでも申しましょうか。
緊迫感のないハラハラ感。

後半、魔法遣いにハガネの刃が突き立てられた!と思いきや、みたいな流れとか
姫が水中深く飲み込まれていく!みたいなシーンとか。

本来ならば「あぁ、この後どうなってしまうのかしら、かしらかしら
どうなるのかしら」みたいな世界を革命する少女革命ウテナもかくやたる
ハラハラ展開でも可笑しくないはずなのに、遠藤ワールドは違います。

なんか、どっか1本ねじを外しておいてくれるので、安心して(?)読めます。


さて、「いつか夢の中で」はこの文庫の半分くらいで終わります。
そのあとは中編というか短編が6本。中には遠藤先生のデビュー作もありお得感一杯ですが、
そんななか「夢オチ」の秀作を見つけてしまいました。


夢オチといえば、奇面組の伝説の夢オチなんかでも語られているように
諸悪の根源、最低の結末とまで思われていましたけど、遠藤ワールドの夢オチは
ちょっと「泣け」ました。

生まれつき体の弱い渉くんは、この夏親戚のウチに遊びに行きます。
そこには普通に「カッパ」の「川太郎」さんがいて、渉君は川太郎さんと
親戚のウチの子、彬(あや)ちゃんと一緒に楽しい夏休みを過ごしておりました。

途中、渉君は体調を崩したり寝込んだりと、やっぱり調子はよくないけれど、
それでも川太郎さんや彬ちゃんとの思い出を一つ一つ積み重ねていくのです。

ある日、川太郎さんが近所のじいさんに「自転車で」つっかけられたのを
彬ちゃんが耳にします。渉君と一緒に様子を見に行くと川は先日の雨で
ちょっと増水中。

いたずらな風が彬ちゃんの帽子を川に飛ばしてしまい、帽子を取ろうと川に入った
彬ちゃんが溺れそうに!
助けに入った渉君が、彬ちゃんを助けた代わりに濁流へと飲まれてしまいました。

しかし、そこで助けてくれたのが川太郎さん。さすがカッパ。
川太郎さんは渉君を自宅に招待し、自分の病気でまわりに心配を掛けて
いることを後悔している渉君を慰めます。だれも君をきらっていやしないよと。


実は、その話はすべて渉君が「最期に」みた夢のお話なのですが、
んもう泣いた泣いた。書いているいまでも涙が溢れてきます。

カッパが冒頭でいきなり釣りをしている時点で、大丈夫かしらと不安がよぎったの
ですけれど、夢オチで泣かされたのは初めてです。


この他、事故で「あちらの国」の不思議な村に行って不思議体験をしてくる
「誰かが待っている」もうるうるっとします。

あ~。この本ずるいな。


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