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アーカイブ :2001年06月21日 まんぼう亭新漫画乱読日記
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まんぼう亭新漫画乱読日記

漫画文庫の話よりWebラジオやうどんの話が多い今日この頃です

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「砂の城」/一条ゆかり,集英社文庫〈コミック版〉

「砂の城」/集英社文庫
連載期間・りぼん1977/7--1981/12(足かけ4年!?)

んごっっっごごごごごごごあああああっ!
なんでやねん、なんでこんなに重い漫画が描けるんや、20の娘に!
愛とエゴ、エゴイストの饗宴、エゴ?エゴって言うか矛盾っていうか、
あ、そうか。エゴって言葉をとりあえず広辞苑で調べよう。

(ホントに調べてます)
エゴ【ego】1.自我。我。2.エゴイスティック・エゴイズムの略。
エゴイズム【egoism】利己主義。主我主義。自己中心主義。

そうか、わがままってことだな。
そうだ、愛ってわがままだ。
人を愛するって事は、好きになるって事より上で、
相手を時には縛り付けたりもするほどのエネルギーがあるものだ。
(と僕は思っている)わがままでなけりゃ出来ない。

そうか、だから愛するって言葉が僕は苦手なんだな。
好きとか恋だとかは簡単に書いたりできるのに、
愛、という言葉を言うとき、書くとき、とたんに筆が、声帯が重く感じるのは
そのエゴに脳味噌がオーバーヒートしてるからなのか。
もしくは、それを書くことで、言うことで責任が発生するからそれから
逃げたいだけなのかもしれない。
そうだよ、愛って、もっと重くて苦しくて、何からも救ってくれるくらいの
ものだよ。神の愛?無償の愛?そう、でもそんな言葉よりもおっと重くて深くて
心の奥からわきあがってくるような、モノ。


いきなりわけのわからんエセ哲学からはいってます。
そんな社会学者だか哲学者だかがいたな。もっと肉々しかったような気もするが。

あらすじ。とても書けません。
かといって読んでください、とも書けません。ぜったい苦しいです。
特に、少女漫画とかに全く免疫のない方には、絶対勧めません。

つらいもん。

両親に死なれたナタリー。超お嬢様。
彼女の家の前に捨てられていたフランシス。ナタリーとかけおち。
二人、すぐに追いつめられ、海に投身。暗転。

時が経ち、ナタリーは絵本作家に。
死んだと思われていたフランシス、実は生きていて子持ち。
ナタリー、再会。フランシス、直後に交通事故死。
その妻、投身自殺。残る子供。
子供、フランシスにそっくり、母親譲りのブロンドを除いては。。。
ナタリーは責任を感じその孤児を引き取る。フランシスと改名。

ここでブレイク。まず間違ってる。
フランシスに似てるからって、フランシスって改名させるのはどうなんだ。
ここまでの設定がまずめちゃくちゃ。狡すぎる。漫画だ。許す。

数年後、フランシスは中学生。
全寮制の学校に入り、フェランに出会う。どうしようもない悪ガキ。
しかしこの子も、ふたくせみくせあるキャラで、ここでも騒動。
フランシスも、どんどんフランシスになっていってナタリーやきもき。
おまけにミルフィーヌなる超わがままお嬢の登場で話は三角関係に。
じつはフェラン(男)もフランシスを好きだったりするので三角錐のよう。

それからがまた長い。
ナタリーがアメリカに飛んでその先の実業家とアバンチュール。
こんどはフランシスがやきもき。

ナタリー帰省。フランシスも大学生に。ナタリードキドキ。
フランシスを「愛して」いるのか、フランシスのなかの「フランシス」を愛して
いるのかわからない。おまけにミルフィーヌがフランシスに猛アピール。
ナタリーどっきどき。

ある晩、お互いの愛を吐き出した二人。
初めて結ばれたふたり。ミルフィーヌ噴火。
ナタリーに刃物を向ける。ところがとんとした拍子で自爆。
ミルフィーヌ大けが。フランシス反省。ミルフィーヌの看病。
ナタリー暴発。

ところが。
ナタリー妊娠。わお。
ミルフィーヌビックバン。でもフェランが一喝。
そして自分が「同性」でもフランシスを愛しているとカミングアウト。
ミルフィーヌもこれには沈黙。やっと諦める。
いや、ふっきるためにフランシスに半日旅行を申し出る。
責任感が強い?いや、引け目を感じていた?
とにかくフランシスがそれにつき合っちゃうんだな、これが。

ナタリーがっくし。階段から転落。最悪。流産。
そのまま、ナタリーは心を閉ざしてしまうのです。自閉。
それでもフランシスは、彼女の回復をまち、今度こそ同棲生活。

何もない平和な日々。
フランシスも絵描きになったし、このまま終わる。かと思いきや。
ナタリー、でかけたフランシスをさがしに吹雪の中。
肺炎。フランシス必死の看病。
一時回復。そして。ナタリー、奇跡の回復。心を開く。

フランシス、もうあなたを離しはしないと誓う。

それがフランシスとナタリーの最後の夜。
永遠に抗うことのできない別れの夜。           終幕。


あ、相当長いな。引いてる?そりゃ引くよな。
今まで読んできた、この手の少女漫画(女性漫画)では、
愛っていうと男・女が串刺しされているような、絶対無敵の柱をもっていた。
そうか、こういうのが実は普通の愛なのかな、とも思った。
お互いが愛していることが分かっていながら、常にピアノ線の上を歩く道化師
のようなものなのかもしれない。
不安で不安定で、切なくって苦しくて。危なっかしくて気持ちが悪くて。

だからって、この漫画はあまりに極端だけどね。


勧めません。だから読んでください。


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